以前、中学生で成績が標準の生徒が通っていました。

　教室に本人と私しかいない時に雑談とかしていたのですが、私が「将来どんな職に就きたい？」とか「何か(仕事として)やりたいことはあるの？」と聞いたことがあります。

　そのときの返事は「特にやりたいことはない」「高校や大学に入ってから考える」でした。まあ、大人で他人の私から将来の仕事を聞かれても中々真面目に答える生徒はいないですし、こちらも何となく聞いた感じでした。

　ただ私もおせっかいな方なので「資格や何か自分が得意なことを伸ばした方が収入も多くなるよ」と言ったところ「お金はあまり興味がない、将来はバイトでもする」と答えたので一応バイトの年収の話をしました。

　滋賀県のバイトの募集を見ると賃金はたいてい950～1,050円程度になっています。

　仮に時給1,000円とします。１日８時間働いて8,000円、月に３０日働いて240,000円。１年で288万円です。もし休日を入れて月に２０日間働くなら月に160,000円、１年で192万円。

　平均年収は約460万円と言われていますので、バイトで普通に稼ぐと年収はかなり低めです。収入を増やす方法として、複数のバイトをするまたは長時間働く選択があります。しかし上記の２倍つまり１日１６時間働いたとしても２０日間で384万円、３０日間で576万円です。・・・３０日働くと平均年収を超えますが毎日働くのはほぼ無理がありますね。

　またバイトの仕事自体がそれほど長時間の仕事は多くありません。一つの仕事で８時間も働けるところは少なめです。つまり複数のバイトを掛け持ちしないといけませんね。

 　さらに所得税、住民税がかかり実際は額面通りにはもらえません。

　先程の生徒には上記のバイトの話をして、高校、大学で何か資格を取るか得意なことに力を入れよう進言しました。もちろん高校、大学の勉強も大切ですが何か自分の「芯」になるものがあれば将来役立つと。

　資格があれば面接時にも有利ですし、資格でなくても人より抜きんでたものがあれば仕事で役立つかもしれません。部活動で心身共に鍛えられると、営業などの精神的にきつい仕事で成績を上げて収入が上がるかもしれない。

　人は自分が持っていないものを他人が持っていると、その人を羨望のまなざしで見ます。そのような生き物なのです、人間は。

　ですから自分にとってはたわいないことでも他人から見ると役立つものかもしれません。そして形になっていればさらに強いものになります。それはやはり「資格」とか「実務経験」、「特技」になります。

　ですから中学生の方達は、今から何でもいいので「自分の将来に役立つもの」考えましょう。

　一芸にすぐれていると、困窮したときにそれが生計の助けになるという意味です。

　正社員になって順調に生活ができれば問題ありませんが、今の時勢何が起こるかわかりません。資格や特技があれば「自分にはこれがある」と自信につながります。

　また昔と違いネットの力で様々な情報を得られたり発信できます。無気力な若者が多いと言われる昨今、私達大人はただ批判するだけではなく、色々な情報を与えて子どもたちに自分で考える時間を作ってもらい精神的に強くなるよう教育するのが努めだと考えています。

本日は以上です。

個別進学塾レッツリトライ

指導対象小学校：旭森小学校、佐和山小学校、城東小学校

指導対象中学校：彦根市立東中学校、彦根市立彦根中学校、彦根市立南中学校等、彦根市内の中学校

指導対象高等学校：翔西館高校、彦根東高校、米原高校、河瀬高校等、滋賀県内の県立高校、私立高校