保護者の方またはお子様は塾に入る前に、塾の説明(授業形態・授業料・時間帯等)を聞いてから体験授業を受けられると思います。

　多くの塾は体験授業を無償で提供しており、日数は大体２～５日間、時間にすると２～８コマ(約２時間～８時間)くらい体験授業を受けられます。

　体験授業や普段の授業は生徒のみが受講して、保護者の方は中々その塾がどのように教えているのか把握しておりません。大体「集団授業で学校と同じような授業」とか「個別指導だから横に先生がついて、わからない問題はいつでも教えてもらえる」、「公文みたいにプリントを進めてわからない問題を教えてもらう」などでしょうか。

　保護者様にはぜひその塾がどのような授業を行っているか、授業風景や教え方を「保護者様が受けて」欲しいのです。

　多く見られるのが「個別指導」の授業です。個別指導なのだから終始横に先生がついて、導入から解説、自力で問題を解けるまで教えてもらえると思われています。ところが例えば１：２の個別指導で１コマ６０分の場合まず二人の生徒の内、生徒Ａを３０分教えます。もう一人の生徒Ｂは何をするかというと塾のプリントやテキストを解いたりまたは学校の宿題を行います。つまり「自習」なのですね。そして３０分立つと今度は生徒Ｂを教え、生徒Ａは自習を行います。つまり実質３０分しか指導を受けられないわけですね。この自習の間に先生に質問は中々できません。

　個別指導を受ける生徒はあらかじめ解らない問題をピックアップするなり要領よく教えてもらわないと中々進まない場合があります。

　保護者は上記の内容に注意してじっくりと塾に授業の中身を聞いて下さい。また１問でもいいので「どのように教えてもらえるか」保護者様が直接先生に教えてもらえると一番いいですね。教えるのがプロなのですから保護者様もわかるはずです。

　また集団授業も多くの塾が「予習型授業」を行っています。学校より早く教えて理解し、学校の授業で「復習」を行うわけです。集団授業の問題点は「授業の速さ」にあります。たいてい１科目につき週に１～２回の授業があります。数学だと学校では４～５時間かけて教える内容を１～２回で教えるのですね。必然的に授業は濃い内容になりまた速く進むので一度遅れると挽回するのが大変です。補習を行う塾もありますが別途費用が発生する場合があって生徒が苦労するかもしれません。

　さらにまだ中学生なので「学校でまだ習っていない」勉強をするのて抵抗があります。当塾の生徒にも「ここを予習しようか」と勧めても「まだ習っていないからわからない」と答えられ、仕方なく学校の復習を行う場合が多いです。

　できれば集団授業も５分くらい実際の授業を「観察」できればいいですね。保護者自身が先生の話を聞いて理解でき、お子様もついていけると自信があるなら集団授業はお勧めです。

　子供は勉強が嫌いです。多くの保護者様が頭を抱えておられるでしょう。

　「塾に入れるわよ！」と言うとやはり嫌がります。しかし親としては将来を考えて勉強して欲しいと塾に入れるわけですね。

　しかし子供は頭が賢いです。特に自分の嫌なことは全力で回避するよう努力します。その努力を勉強や習い事に使え！と思ってしまいます。そして無理に塾の体験授業を受けさせるのですが、「何かこの塾さぼれそう」レーダーが如何なく発揮してさぼれる教室を感知します。また先生や教室長の態度からも「さぼれる感」を察知します。

　多くの生徒は入塾後まじめに勉強します。ところが一部の生徒はせっかく入っても最初は勉強しますが段々と勉強に実が入らず、スピードも遅くなりしまいには塾を休みます。これは「この塾ならここまでさぼれる」とわかるのですね。保護者としては大金を払っているのですから時間を無駄なく、１問でも多く解けるよう願っているのですが残念なことに中々実らない場合もあります。

　さぼる生徒はさぼれそうな塾を選びます。ですから保護者はお子様が「この塾に入りたい」という気持ちを尊重しながらも「本当にこの塾で子供の成績は上がるのか？」考えて下さい。お子様の「塾に入りたい」=「勉強する」ではない場合もあります。

　また「友達が入っているから」と入塾するケースも多いですね。その場合もできればその友達の成績が上がっているまたは志望先の学校に必要な成績を維持しているのか聞いた方がいいでしょう。

　体験授業のみ熱心に教える先生がたまにおられます。

　やはり一企業ですから売り上げは上げないといけません。ですから体験の申し込みがあると熱心に説明して体験授業も熱が入ります。

　しかしいざ入塾すると安心したのか授業への熱心さが薄れる場合があります。また体験授業と実際の授業では先生が異なる場合も・・・。

　「個別指導」の場合説明の時に「こちらの先生が教えてもらえるのですか？」と聞きましょう。入塾後お子様から「なんか体験の時の先生と違ってよくわからん」となってしまうかもしれません。

本日は以上です。

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