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8月29日 塾や家庭教師に頼っても成績が上がらないのは?

滋賀県の中学3年生の塾や家庭教師の利用率

 2023年の4月に全国で行われた、小学6年生と中学3年生を対象にした全国学力・学習状況調査では、「1日の勉強時間」「部活動の参加率、活動時間」等が調査されています。この中には「塾・家庭教師の利用率」も調査されています。

・令和5年度 全国学力・学習状況調査の結果について

・滋賀県の公立中学校の生徒:1日の勉強時間と部活動の時間(PDF)該当ページ9-14

滋賀県の中学3年生の塾や家庭教師の利用率

 中学3年生の4月時点での塾の利用率をグラフにしました。

 塾・家庭教師を利用している生徒は61.6%います。授業の内容は予習の割合が多く、学校の先取り学習が主体なのがわかりますね。

 ということは「塾・家庭教師」で1度習い、次に学校で同じ内容をもう1度習います。さらに塾・家庭教師と学校にも宿題・プリント等の「復習」の課題があります。

 中学2年の3学期で習う証明、確率の場合「二等辺三角形の証明」「直角三角形の証明」「平行四辺形の証明」「ひし形の証明」「長方形・正方形の証明」「確率」「箱ひげ図」とこれらの単元を2回教えてもらい、宿題やプリントなどで2回復習する計算です。

 2回教えてもらい、2回復習しているのだから塾や家庭教師を利用している生徒の成績は平均より上か、100点満点のテストなら80~100点は取るのは当たり前と思われるでしょう。

 しかし現実は厳しいです。この全国学力・学習状況調査は中学3年生の4月に実施されましたが、その前のテストの結果を見ましょう。

 こちらは彦根市立東中学校の中学2年3学期期末テストの結果です。全国学力・学習状況調査の約2ヶ月前に行われました。

 英語は70~90点が多いですね。しかし他の数学、理科、社会、国語は80点以下の層が多いです。5教科合計の点数の層も250~400点の層が目立ちますね。1科目80点以上取る生徒は1割もいません。

 英語以外は0~100点の間で山並みのグラフになっており中間層が多いのがわかります。塾や家庭教師を利用している生徒が約60%いるのなら、全体の点数もこれより上がっているはずです。

基礎~標準問題を解ければ70点以上は取れる!

 中間・期末テストは中学校の先生が教科書やワークの問題に基づいて、類似問題を作成されます。難易度は学年のすべての生徒が受けるテストなので易しい問題から難問まであります。

 設問のうち、基礎レベルから標準問題が70%を占めています。基礎や標準といってもしっかり教科書を読み込み、ワークやプリントをくり返し解かないと中々解けません。まったくテスト対策をしないで遊んでばかりいると、10点代や20点代になります。

 中間・期末テストの設問は普段から学校の授業を真面目に聞いて、宿題・ワークもこなせばほとんど解ける問題になっています。教えた本人である学校の先生が作成するのですから当然です。

 そしてテスト2週間前に範囲表が渡され、範囲表には先生から「この文法を覚えておこう」「密度の計算を間違えないように」「比較の文、最上級の文の書き方を覚えよう」とヒントが書かれているのです。 さらに塾や家庭教師で「予習」しているのですから、70点以上は取れるはずです。

 成績の高い生徒向けに英語の英作文や数学・理科で入試レベルの問題が2,3問出題されますがそれを解けなくても高得点は狙えます。

 ですが結果は上の表の通りです。合計で見ると1科目70点以上(5科目350点以上)は23%しかいません。多くの生徒がテストの問題を解けていませんね。

 塾や家庭教師に多額の授業料をつぎ込んでいるにもかかわらず、テストの点や内申点があがらないことに保護者様も不安に駆られるでしょう。

なぜ塾や家庭教師を利用してもテストの問題が解けないのか?

 塾・家庭教師の先生からはテストを解くための学力をつける授業をされています。しかし思うようにテストの点数が伸びない生徒もいます。なぜでしょうか?

 理由1:授業を聞き流しているから

 塾の先生や家庭教師、学校の先生が懸命に解き方を話しても頭に入れないようでは解き方を覚えられません。勉強が好きな中学生は少なく、やはり勉強は嫌なのです。ですから先生の話も本当は聞きたくないでしょう。

 これは集団塾や学校の授業なら聞き流す生徒もいると理解できますが、家庭教師の話しも聞き流す生徒はいます。自宅で先生に教わった解き方で問題をその場では解くのですが、家庭教師が帰られた後はすぐに忘れてしまいます。中には先生の話もろくに聞かず適当に相づちを打つ生徒もいるでしょう。それなら問題は解けないのですが、家庭教師の先生も時間の制限があり仕方なく自分が解きながら「このように解くのですよ」という感じで教えます。

 塾・家庭教師の1コマ大体50~80分、学校の授業は50分ですね。この時間の間、延々と先生の話を聞いて理解してノートに解き方を書いたりするのは結構集中力がいります。大人でも1時間の会議や講習に中々ずーっと集中できません。また学校では1日に4科目程度の授業があります。Ⅰ時間ごとに違う科目の授業があるので、1日に複数の科目の解き方を理解して覚えるという大変な頭の労働があるのです。

 これを集中して聞くのは苦労が伴います。多くの生徒は真面目に聞いているようで、頭に残るのは少ないかもしれません。

 理由2:時間が足りない

 さらに先生は矢継ぎ早に新しい単元に移ります。これは塾や学校では年間の授業のスケジュールが決まっており、限られた時間でスケジュールに沿った内容を教えるよう決められているからです。生徒としては理解も深まらないうちに次々と新しい問題が出てきて、取り残されると追いつくのは難しいです。

 本来なら、一つの解き方を教えてその演習問題を数問解き、答えあわせをして1問ずつ解説をするのが理想ですが、それでは時間がかかり授業時間を超えてしまいます。塾・家庭教師、学校はそれぞれ時間を区切って時間割を管理していますのでじっくり教えたくても中々できません。

 理由3:演習問題を授業中にできない

 理由2と重複しますが、生徒本人に学力が身につく一番の方法は自力で問題を解くことです。これしかありません。「解き方」「新たな単元の概要、導入」は必要ですが、それに基づいた「演習問題」を自分で解く力こそ本当の学力なのです。

 そしてこの「演習問題」はできればその授業中に行うのが一番です。学校、塾や家庭教師で1つの単元を終えたら、問題を出して5分、10分と時間を設けて解いてもらい、答えあわせをして間違った生徒のために1問ずつ解き方を解説するのがいいのですね。

 これはスポーツに例えるとわかりやすいですね。いくら優秀なコーチでもただ技術的なことを話しただけでは上達しません。実際に生徒達がボールや道具を持って練習しないと話になりませんね。

 悲しいことに学校や塾・家庭教師では「解き方を教えるのに精一杯」で「演習問題」ができないなのが現状です。

 理由4:宿題(演習問題)をしない

 もちろん学校や、塾・家庭教師も解き方を教えただけでは、学力が身につかないのは理解しています。また本当に理解しているのか確認する必要もあります。そこで宿題を出すのですね。

 特に塾・家庭教師は週に1~2回利用する生徒が多いので、教えた内容の復習のためにも宿題は必須です。ところがこの宿題がやたらと多いのです。英単語や漢字の書き取りなら時間もかかりませんが、英文法問題や数学の計算問題、理科の語句調べや化学式の計算等は時間がかかります。教科書や塾のテキストの解き方を見ながら考えて解いていると時間が足りません。

 また塾にいやいや行かされている、また家庭教師も親が勝手に申し込んだ生徒もいるので宿題に対する反発心は大きいです。

 学校の宿題もかなりの量があります。ワークの冊子は1科目ずつ用意され、各120~150ページあります。1年間を通して解くので、1回あたりの宿題量は数ページでも5教科分となると結構な量です。

 塾・家庭教師と学校の宿題を合わせると膨大な量になります。帰宅後すぐやればいいのでは?と思われますが、中学校には部活動があり多くの生徒が熱心に参加しています。

 全国学力・学習状況調査で中学3年生の4月時点での部活動への日数や時間の割合が調査されています。

 中学3年の4月の時点で82%以上の生徒が部活動に参加しています。まだ高校入試を考えている生徒は少なく、それより夏休みにある夏期総体、県大会そして全国大会を目指して猛訓練をしています。当塾の前が彦根市立東中学校の通学路になっていますが、1学期は午後5~6時くらいに多くの生徒が体操着姿で下校しています。

 放課後は日が暮れるまで部活動に明け暮れていますね。次に1週間における部活動への参加日数を見ましょう。

 1週間に4日と5日部活動に参加する割合が64.3%です。ほぼ毎日参加しているといっても過言ではありません。先程も述べましたが夏休みの大会を目指して練習に気合いが入ります。中学最後の大会なので自ずと練習に熱が入るのでしょう。

 1時間以上参加している生徒が77.2%いますね。この中の1時間以上2時間未満ですが、部活動を1時間で終えても友達と話したり、ゆっくりしゃべりながら帰宅する姿を見かけるので実際帰宅するのは5時くらいになっているかもしれません。

 まとめると「多くの生徒が部活動に1週間に4日以上参加していて、1日に1~3時間以上活動している」ことになります。

 部活動が終わるとすぐに塾や家庭教師の時間が始まります。お風呂に入り着替えて塾に通う、家庭教師の先生を待った勉強します。恐らく部活動の疲れも出て授業に集中できない生徒もいるかも・・・。

 全国の平均では塾・家庭教師は週に1~3日利用する生徒が多く、中でも週2日が圧倒的に多いです。1日の勉強時間は1~3時間ほどになります。

 ということは帰宅するのは早くても夜の8時ですね。大体の生徒は夜9時頃に帰宅しているようです。

 もうその時点で子どもたちは疲れていて、さらに部活動の疲れもあり中々勉強しようという気は起こりにくいでしょう。寝てしまう生徒、スマートフォンでSNSを通して友達と話したり、ゲームで遊んだりや動画を視聴する・・・。

 嫌な宿題を眠気と疲労を振り払って行うのは至難ですね。

 しかし宿題は提出しないと学校では内申に響き、塾・家庭教師の先生からは怒られるでしょう。部活動や遊びにかまけた生徒達はどうするのでしょうか?

 実は今の学校の宿題や塾のテキストには解答・解説の別冊子がついています。学校は解答の冊子を渡しています。そして多くの塾・家庭教師の先生も渡しています。ですから子どもたちはこの解答を見て丸写しするのですね。

 本来なら自力で解いて丸付けをして提出するのですが、そのまま黒ペンで式や文法を写して赤ペンで◯を書いて終わりです。これでは「演習」ならず学力はまったくつきません。

 また膨大な量の宿題も生徒のやる気を失わせています。

 最初の方で塾と家庭教師の勉強は予習が多く、同じ内容を中学校で再度学ぶと書きましたが生徒からすると同じ授業を2回受けるのはともかく、同じ内容の宿題を2回もするのは嫌でしょう。

まとめ

 長々と書きましたが要は「今の塾・家庭教師の勉強方法が、子供の合っていないから」と私は考えています。上の記述では「学校、塾・家庭教師では解き方を教えてもらう」→「本当の学力が身につく演習は宿題として自宅で解く」流れです。「解き方を教える」ことに時間を割いて、肝心の学力がつく「演習問題」に先生達の手が届いていないのだと思います。

 子供達にはそれぞれに合った学習方法があります。「自ら解き方を調べる子供」、「教えてもらって自習で学力を上げる生徒」、「1から10まで教えないと理解しないけど、一通り教えると類似の問題をどんどん解いていく生徒」。

 子供には無限の可能性があり、大人はそれを伸ばす手助けをする義務があります。保護者の方達も「何とか子供の成績を上げてほしい」という一念で塾や家庭教師の先生に頼っておられると思いますが、成績が上がらないまたは維持できない場合は、他の塾や家庭教師を探すか別の勉強方法を試す必要があります。

 次の日記では子供に合った、塾と家庭教師を探すことについて書きます。

本日は以上です。

個別進学塾レッツリトライ 滋賀県彦根市西沼波町98

指導対象小学校:旭森小学校、佐和山小学校、城東小学校

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指導対象高等学校:翔西館高校、彦根東高校、米原高校、河瀬高校等、滋賀県内の県立高校、私立高校